こんにちは。英語を毎日仕事で使っているグローバル・ビジネス・コンサルタントのこじたむです。
日本人は世界的に見て英語があまり得意でない国民だと言われます。
「どうすれば英語を効率的に習得できるのだろうか?」
そんな悩みを抱えている人はきっと多いはず。私も英語では大変苦労しましたが、今では、なんとか仕事を一人で進めていけるだけの力は身に付きました。
テストの点数はあまりあてにならないのであくまで参考ですが、昔、留学のために、試験勉強せず受けたTOEFLの点数は280点程度(CBT)でした。最後の2問位は怪しかったですが、それ以外は全て正解だっとと思います。現在のiBT換算で110~114点程度、TOEIC換算で980~990点程度だとよく言われているようです。
今日は、
結論:いかに体に染み込ませるか
結論は
「体に染み込ませること」
です。
もう少し正確に言うと、
許容される程度に「良い発音」と「正しい文法」で、2度と取れなくなるくらいまで、英語を体に染み込ませること
ということ。これに尽きます。
「許容される程度に『良い発音』」とは?
英語は世界中で話されていて、正直、色々な訛りがあります。これを「アクセント」といったりします。例えば、アメリカ人とイギリス人の話す英語のアクセントはだいぶ異なりますし、インド人の英語も相当違って聞こえます。
ですから、何もアメリカ人やイギリス人と全く同じようなアクセントで話す必要はなく、むしろ日本人的なアクセントで話すほうが良い、と私は考えています。何も恥じる必要は全くありません。
ところが許容される範囲というものがあって、「イットイズノットー」など学校で習う英語の発音で話すのは範囲外です。どんなに流暢に話せても、かなり聞き取りずらくなりますし、スムーズな会話ができません。相手が英語ネイティブであれば、親切に想像を働かせてくれるので会話は通じる可能性が高くなりますが、外国人同士である場合、非常に会話を困難にします。
日本人として気を付けたいのは、例えば、「F」と「H」の発音があります。「F」は、下の歯で上唇を軽く噛んで「フ」と発音しますね。「H」は噛みません。
この差をきちんと出してそれぞれを発音することが、許容範囲に入るために必要です。
他にも「V」と「B」、「L」と「R」などがあります。
「許容される程度に『正しい文法』」とは?
文法は発音以上にシビアです。
なぜなら、文法とはそもそも、意味を伝えるめの文の骨格なわけですから、それを間違えば間違う程、元々の意図とは遠ざかってしまうためです。
微に入り細に入り、重箱の隅をつつかんばかりの文法まで完璧にする必要はありませんし、常にあっている必要もないのですが、例えば、「a」と「the」の違いくらいは気にして使い分けるようにはしたいところです。
何よりも大切なのは、主語、述語、目的語、補語、修飾語といった文の要素が意図した通り正しく伝わるか、という点が重要ですし、書き物を読んでいて、単語が分かれば、文の構造はほぼ分かるくらいの文法知識は最低限必要です。
「体に染み込ませる」とは?
「体に染み込ませる」とは、文字通り、英語のフレーズを何度も何度も練習して、あることを言いたい時に、頭で考えるのではなく、あたかも体で覚えてしまう、自然と口をついて出てくるくらい、身に付けましょうということです。
例えば、相手との挨拶に、
How are you?
I’ fine, thank you.
とやり取りを知らない日本人はほとんどいません。
これはこれまでの人生で何度も出くわしてきただろうフレーズで、体に染みついているから分かるのです。
と言います。
こういった体に染みついたフレーズをいかに増やしていくか、が鍵となります。
「言えれば聞ける」
体に染み込ませたフレーズや単語が多ければ多いほど英語が上達します。
その前提は、
「スラスラ言える単語やフレーズは聞き取れる」
ということです。
よく聞く議論として、「子供が言語を習得するプロセスは、まず『聞ける』があり、その後に『話せる』とくるのだから、大人もそのようなプロセスを踏むべきだ」というものがあります。
私はこれは間違っている、と思います。残念ながら、一定の年齢を過ぎた人が第2言語として外国語を学ぶ時には、それは当てはまりません。もしかすると、「お母さん」くらい根気強く会話を交わしてくれる優しい人が四六時中そばにいるのであれば、別かも知れませんが、何年かかるかわかりませんし、そもそもそんな人は周りにはいません。
先ほどの「How are you?」と同様に、自分が話せることは聞き取れます。
少なくともの一定の年齢を過ぎた人は「言えれば聞きとれる」をモットーに、とにかくスラスラ言える範囲をひたすら広げていくほうが短期間での効果が望めます。
体への染み込ませ方法:ベスト5
ではどうすれば体に染み込ませることができるでしょうか?
ひたすら練習し、時折本番で試す、という繰り返しが最も効果的です。
具体的な方法を5つ挙げます。
- シャドーイング
- 悪魔の時制ドリル
- 単語1秒回答
- 妄想会話
- 実践(英会話学校など)
①シャドーイング
シャドーイングとは、映画などの登場人物が話すセリフを、身振り手振りや表情をそっくりそのまま真似る練習のことです。
ほぼ同じスピードで、同じように言えるまで、何回も繰り返し練習します。もちろん、発音に注意しながらです。
これは正しくやればかなり効果があります。
大切なことは、
中途半場な100文よりも、完璧に真似られる1文のほうが効果がある
ということです。途中で「ま、いいか」と妥協せずに、かなり完璧に言えるようになるまで、それこそ1文を50回、100回と練習します。
②悪魔の時制ドリル
悪魔のドリルとは、私が勝手にそう呼んでいるのですが、ある簡単な文の主語と時制を変えて文を作ってスラスラ言えるようになるまで行う練習です。
何でもいいのですが、例えば、
I eat lunch. (私は昼ご飯を食べる)
という文があります。
英語には、
- 文の種類が8種類
(平叙文・否定文・疑問文・感嘆文)×(肯定・否定) - 主語が6種類
(1人称・2人称・3人称)×(単数・複数) - 時制が16種類
(現在・過去・未来)×(普通形・完了形・進行形・完了進行形)
+
(仮定法)×(過去・過去完了・過去進行形・過去完了進行形)
あります。
つまり、8×6×16=768の文のパターンができるわけです。
平叙文、主語「I」から初めて、ひたすら16の時制を頭のなかでどんどん作って口ずさむ、という練習です。
I eat lunch.
I ate lunch.
I will eat lunch.
I have eaten lunch.
I had eaten lunch.
I will have eaten lunch.
I am eating lunch.
I was eating lunch.
I will be eating lunch.
I have been eating lunch.
I had been eating lunch.
I will have been eating lunch.
I would eat lunch.
I would have eaten lunch.
I would be eating lunch.
I would have been eating lunch.
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合計:16文
「I」終われば「you」や「he」を主語にしたり、平叙文が終われば、否定文、疑問文を作り、ひたすら口ずさんで練習するのです。口ずさまなくて頭で考えてやっても良いので、例えば、電車の中でもできる練習です。
「What’s your name?」は、これまでの人生で何度も出くわしてきたであろうフレーズで、意味を知らない日本人はほとんどいません。名前を聞きたかったら自分も何とか言えるフレーズだと思います。言えるから聞き取れるのです。
何とか言えるフレーズをひたすら増やしていくこと
これがとても重要です。
③単語1秒回答
新たに出てきた単語や熟語は大学ノートなどにまとめておきます。左に英語、右に意味という具合。
一定程度まとまったら、上から順に英語を読んで日本語の意味を答える、今度は日本語を読んで英語を答える、というものです。これをポンポンと進めていき、つっかえたら、再度一番前からやり直す、という練習です。
シャドーイングと掛け合わせるとかなり単語を覚えられます。
④妄想会話(想定問答)
これは、頭で妄想して誰かと会話する、という練習です。
誰か会話の相手を設定して、会話をシミュレーションするだけです。
好きな子と話したい時、自慢をしたい時、クレームの電話を入れる時など、本番前にシミュレーションしたかったのでよくやっていました。まあ、想定問答といった感じです。(笑)
⑤実践(英会話学校など)
①から④はいわば練習です。
英語は実践で役立つために練習をしますので、時には英語で実際会話などを実践経験を積むことも大事になります。
そこで、仕事で英語を使う機会がなかったり、周りに英語を話せる環境がなければ、英会話学校に行ったり、チューターを雇ったりするのもありだと思います。しかし、英会話学校だけ行っていても残念ながら決して上達しませんので、必ず日々の練習は実施するようにしたいものです。
英語の習得は、スポーツによく似ています。
例えば、「野球」。上達したかれば、正しいフォームで素振りを何回もしたり、投球練習で何十球、何百球と投げ込みます。それは、正しい型を体に染み込ませて、いざ試合の時に、何も考えずに正しい型が出るように反復練習しているのです。
英語も繰り返し、正しい発音と文法で、反復練習を繰り返し、体に染み込ませて、いざという時に、何も考えずに口をついて言いたいことを言えるようにしておくことがとても大切です。
まとめ
英語の上達には、反復練習によって英語を体に染み込ませることが一番大切です。
ただし、間違った発音、間違った文法で、いくら反復練習をしても、間違いが体に染み込んでしまうため、発音と文法はきちんと勉強したほうが良いのです。
今回お話しした本質をしっかり理解して、練習すれば、短期間でかなりの効果が期待できると思います。
英語の上達と頭の良さはほぼ関係ありません。 数学のようにかなりの積み上げた知識が必要、というものでもありません。
諦めずに練習すれば、誰でもうまくなれると思っています。
是非、英語をペラペラと話せるようになって、世界で活躍する人になってもらいたいと思います!
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