【概要】
代名詞には
- 主語として使う場合には、「主格」に形を変える
- 目的語として使う場合には、「目的格」に形を変える
という特徴があります。
文での働きによって形を変えるのです。
そして、前置詞の後ろに置く場合にも「目的格」を使います。
今日はそんな話をします。
<基本英文法のフレームワーク>
前置詞と前置詞句のおさらい
前置詞の話の時に説明したように、前置詞とは「名詞の前に置くことば」という意味です。
ですから、前置詞の後ろには必ず「名詞」か、名詞と同じような働きをする語、つまり「代名詞」が来なければなりません。
前置詞と名詞や代名詞がセットになって、複数の語からなる「句」というかたまりを作って一定の意味を表し、動詞を修飾したり、名詞を修飾したりするのが前置詞の働きです。
例:
- I will fly from the airport. (私は(その)空港から飛び立ちつもりだ)
「fly」は元々「飛ぶ」という動詞ですが、「飛行機で飛ぶ、飛行機に乗る」という意味を表すこともできます。
「from」は「~から」と、何かから分離する意味を表す前置詞で、この文例の場合「airport(空港)」という名詞を従えています。
「the」という冠詞を付けていますので、話の中で、既にどの空港なのか特定できていることが伺えます。
そして「from the airport」は複数の語から成る「句」で、全体として「fly(飛ぶ)」を修飾しています。
前置詞+代名詞の場合:代名詞は目的格
では、「from the airport」の「the airport」を代名詞で表すと、どのような形になるのでしょうか?
先に答えをいってしまうと、
「代名詞を前置詞とセットで使う場合には、代名詞は目的格にする」
というルールになっています。
「airport」は「人」ではなく「もの」ですから、「私(1人称)」「あなた(2人称)」以外の「3人称」となります。
また「airports」と複数を表わす「s」がありませんから、単数だということが分かります。3人称の単数で、「それ」と言えれば良いですから「it」という代名詞を使うことになります。
「it」の目的格は主格と同じ形の「it」で、形は変わりませんから、
- I will fly from it. (私はそれから飛び立ちます)
と言えば良いわけです。
代名詞には冠詞は付けません。既に何の話をしているのか分かっていて特定されていることが前提ですから、特定されてるものを話しているんですよ~、というサインである「the」も、不特定のものを話しているんですよ~ということを意味する「a」や「 an」も要りません。
代名詞の目的格:おさらい
代名詞の目的格については、「代名詞が目的語として使われる場合」で説明していますが、もう一度おさらいしておきましょう。
なぜか、「you」以外の人を指し示す代名詞だけが、主格と目的格で形が変わることに注目して下さい。
※赤文字は主格から目的格で形が変わるもの
例:
- from me(私から)
- from us(私たちから)
- from you(あなたから、あたなたちから)
- from him(彼から)
- from her (彼女から)
- from it(それから)
- from them(彼らから、彼女らから、それらから)
- from this(これから)
- from these(これらから)
- from that(あれから)
- from those(あれらから)
まとめ
- 前置詞の後ろに代名詞を置く場合、代名詞の形は目的格となる
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