【凡人でもペラペラになる唯一の英語勉強法9】初心者向け:動詞で述語を作る(3単現にはなぜ「s」が付く?強引な仮説ですが・・・)

【概要】

これまでは、名詞や代名詞で主語を作る作業をしました。

今回から、述語を作る作業をします。

 

述語パートのなかで、最も重要な品詞は動詞です。

英語では動詞だけが、文の述語になることができるからです。

今日は動詞の基本を見ていきます。

 

動詞は、文の中の様々な要素に影響されて、その形を変えるという、とても厄介な存在ですが、その中でも一番重要な影響因子は主語の「人称」と「数(単数・複数)」です。

 

今日は、その辺りを見ていきます。

 

こじたむ

主語と述語があれば、とりあえず完全な文ができます。

 

英語の述語には、同時に考えなければならないことが多いので若干面倒ですが、決して難しいものではありせん

 

今日のゴールは、述語の要、「動詞」の超基本、「主語の人称・数によってどう動詞が変化するのか?」を理解することです。

 

目次

 

基本英文法の全体像の確認

<図1.基本英文法の全体像>

今日から、述語を含むパートに入っていきます。まずは、重要な動詞の基本を見ていきます。

 

基本英文法の全体像についての詳細はこちらにあります。

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動詞に影響を与える要素(網羅的に)

英語の文で述語を作るときには、たくさんのことを同時に考えなければならないので、結構面倒です。

 

文の種類、主語、述語の他の要素に影響されるからです。

 

主語は文の他の要素には影響を受けませんでしたが、動詞はバンバン他の要素に文法的に影響を受けます

 

<図2.動詞への影響(イメージ)>

 

もう少し具体的に、何が動詞に影響するのか、何を考慮しなければいけないのか、を網羅的に見てみます。

 

<図3.動詞に影響を与える要素=考慮すべきもの>

 

まず、図の左から説明します。

 

  • 文の種類
    平叙文なのか疑問文なのか、など。
  • 主語の人称
    1人称・2人称なのか?3人称なのか?
    ➡︎ここは重要
  • 主語の単・複:単数なのか?複数なのか?
    ➡︎これも重要
  • 助動詞の有無:助動詞をつけるのか?つけないのか?
  • :能動態とするのか?受動態とするのか?
  • 時制:過去のことか?現在のことか?など。

 

これら全部を考慮してはじめて、動詞の形が決まります。

 

今回は、一気に全てを見ると大変なので、動詞の超基本をさらっと見ていくために、もっともシンプルな文を作ることを念頭に置き、次の事項を前提とします。

 

・平叙文の肯定文(普通の文)

・助動詞はつけない

・能動態

・動詞は基本形(進行形や仮定法ではない)

・時制は現在

 

<図4.今日の説明の前提>

 

このように動詞に影響する要素はたくさんあるのですが、まずは主語との関係性が最も重要に働きます

 

つまり、

 

・主語の人称

・主語の単・複(単数・複数)

 

最も強く影響しますので、その辺りを見ていきます。

 

 

動詞の肝

英語の文では、述語になれる品詞は動詞だけです。

 

動詞には、

 

①状態を表す動詞(~である)

②動作を表す動詞(~する)

 

大きく分けて2種類あります。

 

「動きを表すことば」という意味で「動詞」と名付けられていると思いますが、「状態」をも表す単語もあるとは、少し、名付け方に「片手落ち感」は否めませんね。

 

まあ、それは良いとして、下の図にあるように、

 

「①状態を表す動詞」は「be動詞」と呼ばれる動詞群です。

 

「②動作を表す動詞」は「一般動詞」と呼ばれる動詞群です。

 

<図5.動詞の種類>

 

動詞は主語によってどのように変化するのか?というルールが最も重要になります。

 

もう少し言うと、主語の

 

・主語の人称(1人称、2人称、3人称)と

・主語の単・複(単数・複数)

 

によって動詞は形を変化させます。

 

be動詞:「=(イコール)」の意味

be動詞の場合、主語の人称と単・複によって、下図にあるように形を変化させます。

 

全6通りの主語のパターンに対して、be動詞は3通りしかありません。

 

<図6.be動詞の変化>

 

be動詞は、状態を表す動詞で、通常訳すと「~である」となります。

つまり、「~」という部分が必要で、これだけでは文としてあまり意味をなしません。

普通はbe動詞の後ろに何らかの言葉が必要になります。

 

「~」の部分に言葉を入れてみます。

 

例)

It is an apple. (それはりんごだ)

 

これで完全な文となります。

 

上記で分かるように、

 

主語とbe動詞の後ろにくる言葉に「=(イコール)」の関係

 

が成立します。

 

(主語「it」と「an apple(りんご)」は「=」の関係です)

 

これがbe動詞の意味上の大きな働きです。

 

 

一般動詞

一般動詞とは、be動詞以外の全ての動詞のことです。

 

動作を表現することばですから、例えば、走る「run」、書く「write」、話す「speak」など、たくさんあります。

 

では、一般動詞が、主語の人称と単・複によってどう形が変わるのかを見てみます。

 

<図7.一般動詞の変化(動詞:「run(走る)」の場合)>

 

3人称の単数以外は全て「run」という形は同じです。

 

主語が3人称単数の場合だけ、動詞の最後に「s」が付いています。

 

このように主語が

 

・3人称

・単数

 

である場合で、

 

・時制が現在

 

である場合には、動詞の語尾に「s」か「es」をつけて、動詞が3人称の単数に呼応していることを表現します。

 

よく「三・単・現のs」などと呼ばれたりしていますね。

 

ココに注意

名詞の複数形を表現する時に、名詞の最後に「s」「es」を付けましたが、それとは別物です。

今回は動詞の変化について話しています。

 

名詞の複数形に「s」「es」をつけますが、どういう時に「s」を付けて、どういう時に「es」をつけるのか?というルールは、名詞の時と同じです。

 

例えば、「cross(渡る、発音:クロス)」という動詞があります。

 

主語が3人称の単数で、時制を現在とする場合、

 

「crosses」と語尾に「es」を付けます。

 

発音は「クロシィーズ」となり、「es」部分を「イーズ」と発音します。

 

名詞の複数形の時と全く同じです。

 

「crosss」としてしまうと、言い難いので、「es」を付けて、言いやすくしている、と理解できます。

 

なぜ、3人称の単数で、時制は現在のときに「s」または「es」を付けるのか?

正直、全く分かりません・・・。

 

しかし、3人称の単数、現在形を、このように特別扱いした歴史的な理由は何かしらあるはずです。

 

1.社会・文化的な理由:
貴族などが使っていて、おしゃれだからそれが残った

2.機能的な理由:
3人称単数現在形を特に別と言い分けるなんらかの必要性があったか、無いと困るから

3.理由無し:
たまたま残ってしまった、今後なくなる方向性

 

上記のいずれかではないか、と推察されます。

 

私の仮説では、「2.機能的な理由」からなのではないか、と考えています。

 

英語は言葉ですから、会話を持つことにその本質的な用途があります。

 

会話では、1人称は「わたし」のみ、2人称は「あなた」のみですから、その他全てが3人称であり、主語になれる名詞の種類を考慮すると3人称単数の数が最も多くなります。

しかし、会話で重要なのは「わたし」である話者と、「あなた」である聞き手です。

つまり、あまり重要でない3人称の単数が頻出することになります。

 

そこで、3人称単数が主語となる動詞に「s」を付けることで、「今は、私とあなた以外のことについて話しているんですよ」と区別を明確にすることで話題をより明確にしたかったのではないか。

 

3人称単数のbe動詞は、「is」で、はやり「s」で終わっていますから、3人称単数の動詞に「s」を付けるのが自然なのだと思います。(ちょっと強引でしょうか・・・?しかし、偶然というには惜しい一致)

 

ところが、前回、代名詞の部分で見たように、「he」「she」「it」が全て「they」一文字になったり、主語が複数形の時の「be動詞」が全て「are」となるなど、主語が複数になるととたんに扱いがぞんざいになる特徴がありますから、主語が複数の場合はもう面倒なので区別は要らない、ということで1人称、2人称、3人称共に同じ動詞となったのではないか。

 

また、動詞は、現在形と過去形で形が変わりそれだけで面倒ですので、それに3人称の単数で過去のことを話す場合に、更に別の活用を設けたら、めちゃくちゃ面倒になるので、シンプル化の過程で、過去形の場合は他の人称と同じになったのではないか。

 

つまり、「区別は付けたいがシンプルにもしたい」という欲張りな感覚が、3人称単数現在形に「s」を付けた(あるいは、残してきた)理由なのではないかと推察します。

 

実際、英語で話しをしている時、動詞に「s」が付くと、「あ、今3人称の単数、現在なんだな」と分かりやすくなりますので、機能的な一面があるのだと思います。

 

まあ、かなり強引な仮説ですね。

 

今後、調査したいな、と思います。

 

 

まとめ

一旦、今日のまとめです。

 

1.

英文で述語になれる品詞は動詞だけである。

 

2.

動詞には、①状態「~である」を表す「be動詞」②動作「~する」を表す「一般動詞」がある。

 

3.

動詞の形を考える場合には、①文の種類、②主語パート、③述語パートと多くの要素を同時に考慮する必要があるので面倒。

 

4.

最もシンプルな文(平叙文の肯定文(普通の文)、助動詞はつけない、能動態、動詞は基本形(進行形や仮定法ではない)、時制は現在)を前提とした場合に、動詞の形に最も強く影響を与えるのは主語である。(①主語の人称 ②主語の数(単数・複数))

 

5.

主語+be動詞の形は以下。(時制が現在形など、基本的な文の場合)

主語によって異なるbe動詞が割り当てられている

但し、主語が複数形の場合のbe動詞は「are」だけ

人称 単数・複数 主語 be動詞
1人称 単数 am
私は ~である
複数 we are
わたしたちは ~である
2人称 単数 you are
あなたは ~である
複数 you are
あなたたちは ~である
3人称 単数 it 等 is
それは 等 ~である
複数 they 等 are
それらは 等 ~である

 

6.

「主語+be動詞」だけであると、文としてあまり意味をなさないので、普通はbe動詞の後になんらかの言葉が必要となる。

 

7.

主語+一般動詞の形は以下。(時制が現在形など、基本的な文の場合)

一般動詞は主語による形の変化はない。但し、主語が3人称単数時制が現在の場合には、動詞の最後に「s」か「es」を付ける。

人称 単数・複数 主語 be動詞
1人称 単数 run
私は 走る
複数 we run
わたしたちは 走る
2人称 単数 you run
あなたは 走る
複数 you run
あなたたちは 走る
3人称 単数 it 等 runs
それは 等 走る
複数 they 等 run
それらは 等 走る

 

8.

「主語+一般動詞」で「主語+述語」が成立し、一般動詞の意味によっては、完全な文ができる。(上記「run」も完全な文として成立できる動詞)

 

 

 

以上、動詞の超基本でした。

 

シンプルですが、一旦これで、「主語+述語」を含む完全な文が作れるようになりました。

例:I run. 私は走る。

主語+述語を含む、完全な文ですね。

 

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

更に分かりやすく英語の勉強方法について説明する記事を挙げていきますので、こうご期待下さい!

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