【概要】
(ポイント1)
感嘆文とは、「なんてきれいな景色なんだろう!」といったように、驚きを表現する文です。
「How」始まりの感嘆文と、「What」始まりの感嘆文があります。
両者の違いは、主語の前に「名詞」を挿むか、挿まないかにあります。
(ポイント2)
驚きを表現するのは、形容詞か副詞です。
形容詞で驚きを表す場合は、「How」始まり、「What」始まり、どちらでも良いが、副詞で驚きを表したい場合、必ず「How」始まりの感嘆文を使います。(詳細は後述します)
(ポイント3)
下の表を見てもらえばわかるように、通常、文には「肯定」と「否定」という2パターンがあるのですが、感嘆文については否定文は意味がおかしくなってきますので、「感嘆文に否定はない(普通、使わない)」と考えて良いと思います。
<図1.文の種類>
「なんてきれいな景色ではないんだろう!」って変ですもんね。
感嘆文の種類
感嘆文には2つの形しかありません。
1.「How」始まりの感嘆文
2.「What」始まりの感嘆文
それぞれを見ていきましょう。
1.「How」始まりの感嘆文
「How」始まりの感嘆文は、次の形をとります。
例:
How beautiful you are!
(君はなんて美しいんだろう!)
非常に特殊な語順をしています。
この語順に関して少し説明します。
感嘆文でなく、平叙文(普通の文)だと以下のようになります。
You are beautiful.
(君は美しい)
「beautiful」が「How」とくっつくために前に出たと考えれば、理解が進むと思います。
驚きのホコ先が形容詞でなく副詞である場合もあります。
例:
How well you sing!
(君はなんて上手に歌うんだろう!)
この語順も上記と同様の考え方で整理できます。
元々の平叙文は
You sing well.
(君は上手く歌う)
この「well」が「how」とくっつくために、前に出たのです。
「How」には、元々「どれだけ?」という意味があり、後ろに形容詞・副詞を置いて、形容詞・副詞の「程度」を質問するためのことばです。
・どれだけ美しいのか?
・どれだけうまく歌えるのか?
その意味が転じて、
・どれだけ美しいの?めちゃくちゃ美しいじゃん!
・どれだけ上手く歌うの?めちゃくちゃ上手いじゃん!
と驚きの意味として使われているのです。
ところで、感嘆文の時には、文の最後に「ビックリマーク(エクスクラメーションマーク)」を付けますのでお忘れなく。
2.「What」始まりの感嘆文
「What」始まりの感嘆文は、次の形をとります。
例:
What a beautiful girl you are!
(君はなんて美しい少女なんだろう!)
この語順も、上と全く同じ考えで整理できます。
この感嘆文を平叙文にすれば、
You are a beautiful girl.
(君は美しい少女だ)
となります。
このうち「a beautiful girl」がひとかたまりとなって、Whatにくっつくために前に出たのです。
「what」の元々の意味は「なに?」です。
話の対象となっているもの(名詞)が、何なのかを尋ねることばです。
それが転じて、「なんて~な名詞なんだろう」と感嘆する意味を持つようになった、と理解できます。
「How始まり」と「what始まり」の違い
(ポイント1)
2つをもう一度比べてみます。
1.How beautiful you are!
2.What a beautiful girl you are!
両者の違いは、名詞「girl」の存在です。
「What」始まりの感嘆文には、主語である「you」の前に名詞の「girl」がありますが、「how」始まりの感嘆文には、そのような名詞はありません。
ここが重要なポイントになります。
「What」始まりの感嘆文には、必ず後ろに名詞がなくてはなりません。
このように、修飾したい名詞を置きたいのであれば、「What」始まりの感嘆文を作る必要がありますし、名詞を使わないのであれば「How」始まりの感嘆文を作ればいいのです。
(ポイント2)
それでは、驚きの対象が形容詞ではなく副詞となる場合はどうでしょうか。
How well you sing!
副詞とは、名詞以外を修飾することばです。副詞は名詞を修飾できません。
名詞を修飾するのは形容詞です。
ですから、驚きの表現を副詞でする場合には、名詞を必要とする「What」始まりの感嘆文は作れません。
副詞を置いて、その程度にびっくりするのであれば、必ず「How」始まりの感嘆文を作る必要があります。
もう一度繰り返しますと、
・「How」始まりの感嘆文では、「How」の後ろ、主語の前に名詞を入れない。
・「What」始まりの感嘆文は、「What」の後に必ず「形容詞+名詞」が必要。
ということです。
簡単ですね。
さて以上で、8種類の文、すべて確認してきました。
<図1.文の種類(再掲)>
また、基本英文法は、一旦全て確認しきました。
<図2.基本英文法のフレームワーク>
次回からは、基本英文法に肉付けをして、もう少し文法の理解を進められるようにしたいと思います。