【概要】
前回、「否定文」の作り方にはパターン・法則があると言いました。
「疑問文」でも全く同様の法則が当てはまりますので、実は、「否定文」と「疑問文」は対にして、同時に学習してしまうのが、理解が断然速いのです。
今日は、疑問文の作り方を見ていきたいと思います。
これまで何度か「基本英文法のフレームワーク」を示しています。これは文を作る際の順番を示しています。
文を作る時に、まず、最初のステップとしてやることは、肯定文を作るのか、否定文を作るのか、疑問文を作るのか、といった「文の種類」を決めることです。
<図1.基本英文法>
文の種類には、大きく分けると4種類あり、そのうちの一つが疑問文ということになります。
<図2.文の種類>
疑問文には、「~ですか」「~しますか」といった、肯定的に問いかける疑問文と、「~ではないですか」「~しないのですか」と、否定的に問いかける疑問文があります。
今日は、基本となる「肯定的に問いかける疑問文」のほうを取り上げます。
疑問文の作り方 フローチャート
前回示したように、否定文、疑問文を作る際には、述語のあり方次第で機械的に作り方がきまってきます。
これを表したのが、下のフローチャートになります。
<図3.疑問文の作り方 フローチャート>
まず述語パートに、助動詞を使うかどうか?からスタートします。
助動詞を使う場合には、助動詞を使う場合の疑問文の作り方となる「パターン1」となります。
助動詞を使わない場合には、次に、完了形を使うかどうか?を考え、完了形でないのであれば、次に動詞がbe動詞か、一般動詞か?を考え、一般動詞であれば、時制が現在なのか、過去なのかを考えます。
以上でわかるように、助動詞を使う場合には、否定文も疑問文を、助動詞を使った否定文・疑問文のルールが最優先される、ということになります。
では、早速それぞれの場合での疑問文の作り方を見てみましょう。
ちなみに、英語の場合、疑問文を書く場合には、文の最後に「?」マークが必須となりますので、忘れないようにしましょう。
疑問文の作り方:パターン1(助動詞を使う場合)
助動詞とは、can(~できる)、will(~するつもりだ)といったことばで、動詞を補足して意味を足す役割を持つことばです。
助動詞を使う場合の疑問文の作り方は非常に簡単で、主語と助動詞の順序を逆にすれば完了です。
例)
ちなみに、助動詞を使う場合の否定文は、助動詞の後に、否定を表す「not」を付ければ済みましたね。
助動詞を使う場合の疑問文も否定文も簡単ですね。
疑問文の作り方:パターン2(完了形の場合)
完了の文とは、主語の状態が既にそうなっている、また動作が既に起こってしまったことを表す文で、特別動詞「have」に動詞の過去分詞をつけて表現します。
完了形の文の場合も、助動詞と同様、完了形を示す特別動詞「have」と主語の位置を入れ替えるだけです。
例)
「私は行ってしまったの?」なんてちょっと変な文ですが、まあ、文法を習うことが目的ですから、その辺は気にせずに。
ちなみに、完了の場合の否定文は、haveに、否定を表す「not」を付けるだけでした。これも助動詞と同じ法則です。簡単ですね。
上記は現在完了の場合ですが、主語が3人称単数の場合は、「have」が「has」に変わりますので注意してください。
主語とhasを入れ替えれば疑問文ができる、という法則は変わりません。
例)
ちなみに、否定文は、「has」の後ろに「not」を置けば済みます。
過去完了「had」を使った場合でも、この法則は変わりません。
例)
ちなみに、否定文の場合は、「had」の後ろに否定を表す「not」を付けるだけです。
疑問文の作り方:パターン3(be動詞の場合)
be動詞は、主語の状態がどんなだ、ということを表す時に使う動詞です。
主語の人称によって形が変わり、現在と過去で全部で8種類があります。
<図4.be動詞>
助動詞も使われず、完了形の文でもない場合は、動詞にbe動詞、一般動詞、どちらが使われるのかを考えます。
Be動詞の場合は、助動詞、完了形の文と同じで、be動詞と主語の位置を入れ替えれば、疑問文ができてしまいます。
例)
ちなみにbe動詞を使う場合の否定文は、be動詞の後に否定を表す「not」を置けば完成します。
疑問文の作り方:パターン4(一般動詞:時制が現在の場合)
一般動詞は、主語が行う行為を表す動詞です。
述語パートに助動詞を使わず、完了形でもなく、be動詞でもなく、一般動詞を使う場合は、他と違って若干ですが厄介です。
一般動詞の時制が現在の場合、「do」、主語が3人称単数の場合は「does」という助動詞が突如として登場し、これらを主語の前に置く事で疑問文を作ります。
「Do」や「Does」は助動詞扱いですので、動詞は原形を使います。
例1)主語が3人称単数以外、時制が「現在」の場合の疑問文
ちなみに、否定文の場合は、助動詞「do」に否定を表すことば「not」をつけて、これを動詞の前に置き、否定文であることを表します。
例2)主語が3人称単数、時制が「現在」の場合の疑問文
動詞は「原形」を使いますので、主語が3人称単数で時制が「現在」あっても、動詞の最後の「s」がとれて、「speak」となります。
ちなみに、この場合でも否定文の場合は、助動詞「does」に否定を表す「not」をつけて、これを動詞の前に置いて、否定文であることを表します。
疑問文の作り方:パターン5(一般動詞:時制が過去の場合)
一般動詞の時制が過去の場合、助動詞「do」の過去形である「did」を使い、「did」を主語の前に置いて疑問文であることを表します。
助動詞「did」が使われるので、動詞は原形を使います。
例)
ちなみに、否定の場合は、「did」の後に「not」をつけた「did not」という否定を表すことばを動詞の前に置いて、否定文であることを表します。
助動詞「did」が使われますので、動詞は原形になります。
おさらい
さて、以上が疑問文の作り方ですが、それ程難しくはなかったかと思います。
さっとおさらいをしてみましょう。
助動詞を使う場合、完了形の文の場合、be動詞を使う文の場合は、とても簡単で、主語と助動詞、特別動詞の「have」、be動詞の位置を入れ替えれば済みます。
ところが、一般動詞の場合は、突如、助動詞「do」「does」「did」が登場し、これらを主語の前に置くことで疑問文を作ります。そして、一般動詞は「原形」を使います。
<図5.疑問文の作り方:まとめ表>
ちなみに否定文においても、似たルールが適用されます。
助動詞を使う場合、完了形の文の場合、be動詞を使う文の場合は、とても簡単で、助動詞、特別動詞の「have」、be動詞の後に、否定を表す「not」を置けば否定文の完成です。
ところが、一般動詞の場合は、突如、助動詞「do」「does」「did」を使い、その後に「not」を置いて否定文を作ります。これらは助動詞扱いですので、一般動詞は「原形」を使います。
<図6.否定文の作り方:まとめ表>
以上で、疑問文、否定文の作り方は終わりです。
全体をまとめて学習してしまえば、難しいことは全くありませんね。