【初心者向け】英文法:述語を含むパート(4回目)時制(理論編):全時制を丁寧に解説、現在・過去・未来とか

【概要】

述語を含むパートの第4回目は「時制(じせい)」です。

時制とは時の概念のことです。

過去・現在・未来ということ。

英語では時制を動詞を含む述語パートで表します

誤解を恐れず単純化して言えば、動詞の形を変えることで時制を表現するのです。

英語の動詞はやっかいで、文の中の色々な要素に影響されて形を変えるのです。

動詞に影響を与える要素のうち、最も重要なものが、主語であり、態(たい)であり、時制なのです。

 

今回は、まずは英語にはどんな時の概念があるのか?を「英語抜きで」説明します。いわば「時制の理論編」です。

理論といってもそんなに難しいことはありません。丁寧に説明しますのでご安心下さい。

 

<基本英文法のフレームワーク>

 

目次

過去・現在・未来だけじゃない、英語の時制:12+4通り

英語の時制は全部で16通りあります。

「え~!?16通りもあるの?現在・過去・未来だけじゃなの~!」

そう思いましたね?

そうなんです、英語の時制は16通りもあるんです

 

メモ

今日紹介する時制の中には、厳密にいえば言語学的には「時制」のカテゴリーには入らないものもあるかも知れません。しかし、私の経験上、時制として一気にまとめて理解してしまったほうが断然早いので、ここでは「時制」として扱います。

 

まずは、以下の図を見てください。

<時制:12通り>

 

<仮定法:4通り>

 

これが時制の全てです。

 

時制の基本:12通り

まずは、基本となる時制12通りについて、それらがどういった時の概念を表現するのかを順を追って解説します。

 

時制の軸:過去・現在・未来

まず軸となる時制は、

  • 過去
  • 現在
  • 未来

の3つです。

絵で表せば次のようになります。

 

  • 「過去形」とは:話し手から見て「昔、過去」のことを話すときに使う述語の形
    「~した」「~であった」
  • 「現在形」とは:話し手から見て「今、現在」のことを話すときに使う述語の形
    「~する」「~である」
  • 「未来形」とは:話し手から見て「将来、未来」のことを話すときに使う述語の形
    「~するだろう」「~であるだろう」

 

これに「完了」が加わる

この3つの軸に「完了」という時が加わります。

「完了」とは、過去・現在・未来、いづれかのある時点から見たとき、物事がでに完了してしまっていることを表現するときに使う時制です。

この「完了」という時制の考えが日本語にないため、なかなか我々日本人には理解しにくいものです。

完了には以下3つがあります。

  • 過去完了形
  • 現在完了形
  • 未来完了形

日本語であえていうなら「もう~しちゃった」とか「ちょうど~したところ」とか「~したことがある」という訳が近いです。

 

ではこの「完了」を先ほどの「過去」「現在」「未来」と合わせて、時間軸で並べてみます。

  1. 過去完了形
  2. 過去形
  3. 現在完了形
  4. 現在形
  5. 未来完了形
  6. 未来形

上から古い順になります。

絵で表すとこのようになります。

 

 

これに「進行形」が加わる

そして最後に「進行形」が加わります。

進行形とは、その動作なり作用が進行中であることを特に強調したい時に使う述語の形です。

「~しているところだ」といった訳になります。

それが続いている、といった時間的な幅が出てきます。

まずは、過去・現在・未来に「進行形」を加えて見てみましょう。

 

  •  過去
    • 過去形:過去のことをいうときに使う動詞の形
    • 過去進行形: 過去の時点で進行中であることを表す述語の形
  •  現在
    • 現在形:現在のことをいうときに使う述語の形
    • 現在進行形: 現時点で進行中であることを表す述語の形
  •  未来
    • 未来形:未来のことをいうときに使う述語の形
    • 未来進行形:未来の時点で進行中であることを表す述語の形

更に、完了形にも進行形がありますので、加えて見ます。

え?完了しているのに進行形ってどういうこと!?と思いますよね。

確かに呼び方は変なのですが、完了形と進行形をくっつけることで、完了の本来の意味が薄れて

「過去からずっと~してきている(そして今でも進行中だ)」

という更なる時間的な幅を持たせることができる、とても便利な言い方なのです

 

  • 過去完了
    • 過去完了形:過去のある地点で既に完了していることを表す述語の形
    • 過去完了進行形:過去のある地点でそれよりずっと前から進行してきていることを表す述語の形
  •  過去
    • 過去形:過去のことをいうときに使う動詞の形
    • 過去進行形: 過去の時点で進行中であることを表す述語の形
  • 現在完了
    • 現在完了形:現時点で既に完了していることを表す述語の形
    • 現在完了進行形:現時点でずっと進行してきていることを表す述語の形
  •  現在
    • 普通の現在形:現在のことをいうときに使う述語の形
    • 現在進行形: 現時点で進行中であることを表す述語の形
  • 未来完了
    • 未来完了形:未来のある地点で既に完了していることを表す述語の形
    • 未来完了進行形:未来のある地点でずっと進行してきていることを表す述語の形
  •  未来
    • 未来形:未来のことをいうときに使う述語の形
    • 現在進行形:未来の時点で進行中であることを表す述語の形

以上が基本的な時制の12通りです。

 

仮定法:4通り

「仮定法」とは、「仮定」という名の通り、「もし~だったらxxxだったのに」というように、事実とは異なることを仮定していう時につかう述語の形です。

全部で4通りがあります。

 

<仮定法:4通り>

  • 仮定法過去完了過去の事実とは異なることを仮定して何かをいう時に使う述語の形
  • 仮定法過去現在の事実とは異なることを仮定して何かをいう時に使う述語の形

訳は以下のようになります。

  • 仮定法過去完了:「(もしxxxだったら、)~していただろうに」
  • 仮定法過去:「(もしxxxなら)~だろうに」

事実と異なることをいう時に使いますので、「仮定法未来」はありません。未来に何が起きるかわからでしょう。

 

最後に

さて、以上で英語の時制16通りを見てきました。

この16通りが英語の述語で表現する時制の全てです。まあ、多いことは多いですが、腰を抜かす程多い、というわけでもありませんね。

 

今日は考え方だけを説明しましたが、実際の英文はどうなるのでしょうか?

これについては、少しずつ解説していきますので、今日は上で説明した各時制の意味したいところを理解頂ければ良いと思います。

今日はこれまで!お疲れ様でした!

 

 

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