【概要】
今日は、仮定法について説明します。
「仮定法」は、「もし~なら、xxxだっただろうに」と、「事実に反することが起きていたら、どうなっていたか」を言いたい時に使う表現です。述語部分の時制を変化させることで表現します。
時制には全部で16通りの形があり、仮定法はそのうちの4つを占めますが、今日は
- 仮定法過去
- 仮定法過去完了
について説明します。
仮定法は少しややこしいので、今日はあまり深くは入りません。まだ基礎段階の説明に留めたいので、とにかく仮定法のエッセンス部分だけをギュッと絞って説明します。
仮定法過去
仮定法過去の時制を使うと、次の2つの表現ができます。
- 現在の事実と反することが起きていたら、どうなっていたか、どうしていただろうか。
- 未来の可能性がとても低いことが万が一起きた場合、どうなるだろうか、どうするだろうか。
例:
- If it were sunny today, I would go on a picnic.
もし今日晴れていたら、私はピクニックに行っていただろう。 - If it should be sunny tomorrow, I would go on a picnic.
もし明日万が一晴れたら、私はピクニックに行っていただろう。
1は、現在、晴れてはいない状態です。「晴れていたら」は事実と反することだと形から分かるのです。「もし晴れていたら」どうしていたか、というと、「私はピクニックに行っていただろう」と言っているのです。
2は、明日という未来では、高い確率で晴れないと分かっている状態です。「晴れたら」というのは、かなり可能性が低いわけです。しかし、「万が一、晴れたら」どうするかというと、「私はピクニックに行っていたであろう」と言っています。
各例文の前半部分は、接続詞「if(もし~だったら)」に導かれる従属節というのですが、これは、接続詞のところでじっくり説明しますので、一旦、無視して頂いて結構です。
仮定法で大切なのは、後半部分です。
どちらも
- I would go on a picnic. (私はピクニックに行っていただろう)
と同じ形となっています。
1は現在に反することが、2は未来の極めて可能性が低いことが起きたら、どうするか?という仮定の話をしています。
2は、例え未来のことでも、現時点で晴れないことは「ほぼ確定」しているのです。ですから、事実に反すること、と言っても良く、話し手の気持ちとしては、どちらも「あきらめモード」です。
ですから、「today(今日)」とか「tomorrow(明日)」といった時間を表す単語があっても、現時点で事実に反するという意味では同じですから、「どうするか?」の結論の部分で、「ピクニックに行っていたのに」と同じ形にしても良いわけです。
どの部分が、これを「仮定法過去」にしているかというと、それは、
- would + 動詞の原形
の部分です。
仮定法過去の形はとても簡単で、
- 助動詞の過去形 + 動詞の原形
(would, couldなど)
となります。
- would(willの過去形)~していただろうに。
- could(canの過去形)~できたであろうに。
といった助動詞の過去形が使われてたら、それは高い確率で「仮定法の結論部分だ」と思っても間違いないでしょう。ですから、その周りには、仮定法だと分かりやすいような表現、「if」があったり、文脈から明らかであったりするはずです。
仮定法過去完了
過去の事実に反することが起きた場合、どうしていたか、を表現するのが、仮定法過去完了という時制です。
仮定法過去よりも形が明白で、
- 助動詞の過去形 + have + 過去分詞
つまり、
- 助動詞の過去形 + 完了形
という形で現れます。
- If it had been sunny yesterday, I would have gone on a picnic. (もし昨日晴れていたら、私はピクニックに行っていただろう)
「would」は助動詞の過去形、「have gone」は「完了形」の形です。これで、過去の事実に反することが起きていたなら、やっていたであろうことが言える分けです。
このように、「would have +過去分詞」「could have + 過去分詞」が出てきたら、100%仮定法です。「~していただろうに」とか「~できていただろうに」と訳して間違いありません。
まとめ
- 仮定法過去
- 以下を表現する時制。
- 現在の事実に反することが起きていたら、どうしていたか。
- 未来の可能性が極めて低いことが起きたら、どうしていたか
- 「助動詞の過去形+動詞の原形」で表現する。
- 助動詞の過去形が使われるから、仮定法過去と呼ばれる。
- 以下を表現する時制。
- 仮定法過去完了
- 以下を表現する時制。
- 過去の事実に反することが起きていたら、どうしていたか。
- 「助動詞の過去形+have +動詞の過去分詞」で表現する。
- 過去完了が使われるから、仮定法過去完了と呼ばれる。
- 以下を表現する時制。
- 重要なのは「助動詞の過去形」。
- 「助動詞の過去形+動詞の原形」が出たら、ほぼ仮定法過去。
- 「助動詞の過去形+have +動詞の過去分詞」がきたら100%、仮定法過去完了。
- 仮定法だと分かりやすいように、周りに「if」があるか、文脈から明らかな場合が多い。
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