【初心者向け】基本英文法(3週目)疑問文の作り方3:wh-疑問詞を使った疑問文

以前、5W1Hについて説明しました。

5W1Hとは、

  1. when(いつ)
  2. where(どこ)
  3. who(だれ)
  4. what(なに)
  5. why(どうして)
  6. how(どうやって)

のことで、これらは「疑問詞」と呼ばれています。疑問文を作る詞(ことば)だからです。

上の5つ(when, where, who, what, why)は、「wh」から始まるので「wh疑問詞」と呼ばれたりします。

これらは「Yes, No」では答えられない疑問文を作る、という特徴があります。

「5W1H」以外に疑問詞はありますので、今日は疑問詞を使った疑問文について、もう少し説明を加えていきます。

疑問詞の基本となる「5W1H」については以下記事で説明していますので、興味があればお読み下さい。

目次

疑問代名詞

代名詞の部分を疑問詞に変えて質問する時、「疑問代名詞」を使います。

まず代名詞を少しおさらいします。

代名詞とは名詞の代わりに使う単語で、「I」とか「you」とか「it」などです。

整理するとこんな感じになります。

主格とは主語になれる代名詞の、所有格とは「誰の」といった所有関係や「何の」といった他の名詞を形容する時に使う代名詞の、目的格とは目的語になれる代名詞のです。

疑問代名詞にも同じ考えがあります。

整理すると以下のようになります。

  • 主格:主語が誰なのか?何なのか?を聞きたい時に使う。
  • 所有格:誰の?何の?を聞きたい時に使う。
  • 目的格:目的語になるものが誰なのか?何なのか?を聞きたい時に使う。(誰を?何を?)

このうち、「who」と「what」については、前回の5W1Hの中でも説明していますが、再度今回も説明します。

※所有格:what, which
厳密に言えば、疑問代名詞にwhose以外の所有格はありません。これらは文法書では「疑問形容詞」として分類されます。但し、疑問代名詞の所有格も疑問形容詞も意味や形がかなり似ており、一緒に覚えてしまった方が早いですので、ここでは同様に所有格として扱かいます。

一つ一つ見ていきましょう。

主語が分からない時:「who」か「what」か「which」を使う

主語が分からない時、

  • 人であることが分かっているが「誰が」が分からない時は「who」を使う
  • 人か物事かが分からない場合は「what」を使う
  • 人か物事かが分からないが、対象が限られている時「which」を使う

「Who」を使う場合

例えば、次のような文があったとします。

You went to the party yesterday. (あなたは昨日パーティーに行った)

「誰が」行ったのかが分からない場合、「You」を「who」に変えれば疑問文の出来上がりです。

Who went to the party yesterday? (昨日、誰がパーティーに行ったのですか?)

「what」を使う場合

次のような文があったとします。

The comic book is funny. (そのマンガは面白い)

「何が」面白いのかわからない場合、「he comic book」を「what」に変えれば疑問文の出来上がりです。

What is funny? (何が面白いの?)

「which」を使う場合

次のような文があったとします。

This book is interesting. That book is not interesting. (この本は面白い。あの本は面白くない)

この本とあの本、どちらが面白いのか分からない場合、次のように主語の部分を「which」に変えれば疑問文の出来上がりです。

which is interesting?(どちらが面白いですか)

あるいは次のようにも言います。

which is interesting, this book or that book? (この本とあの本、どちらが面白いですか)

この本とあの本といった具合に、質問している対象が限定されています。こういう時に「which」を使います。

「誰の」「何の」「どちらの」が分からない時:「whose」か「what」か「which」を使う

  • 人であることが分かっていれば「whose」
  • 人か物事か分からない場合は「what」
  • 人か物事か分からないが対象が限られている場合は「which」

を使います。

「whose」を使う場合

次の例から見てみましょう。

This is your pen. (これはあなたのペンだ)

このうち「誰の」が分からないとします。

Whose pen is this? (これは誰のペンですか?)

この文ができるまでの過程を少し詳細に見てみます。

ここで3つ程ポイントがあります。

① 「誰の」が分からないので「your(あなたの)」を「whose(誰の)」に変えている点。

② 疑問詞は文の先頭に持ってくるというルールがあるのですが、「your pen」の「your」と「pen」は「修飾・非修飾」の関係があるため、2つの単語は切り離さず、セットで文の先頭にもってくる必要がある点。

③ 「is」という「be動詞」を使った疑問文を作りたいので、be動詞と主語「this」を逆転させる点。

「what」を使う場合

次の例文を使います。

You read the Asahi newspaper. (あなたは朝日新聞を読んでいます)

ここで「何の新聞」かが分からない場合、次のように質問します。

What newspaper do you read? (何の新聞を読んでいますか?)

同様にこの文ができる過程を少し詳細に見てみます。

「whose」の時と同じように3つポイントがあります。

① 「何の」が分からないので「the Asahi(朝日)」を「what(何の)」に変える、という点。

② 疑問詞は文の先頭に持ってくるというルールがあるのですが、「the Asahi newspaper」は「修飾・非修飾」の関係があるため、2つの単語は切り離さず、セットで文の先頭にもってくる必要がある点。

③ 「read」という「一般動詞」を使った疑問文を作りたいので、「do」を使って質問文を作る点。

「which」を使う場合

次の例文を使います。

You like apples. You don’t like oranges. (あなたはりんごが好きだ。オレンジは好きではない)

ここでりんごかオレンジ、どちらが好きかを聞きたい場合、次のような疑問文を作ります。

Which fruit do you like? (どちらのフルーツが好きですか)

あるいは次のようにすることもできます。

Which fruit do you like, apples or oranges? (どちらのフルーツが好きですか、りんご、それともオレンジ?)

この文ができるまでの過程を少し詳細に見てみます。

「whose」「what」と同じように3つポイントがあります。

① 「どちらの」が分からないので「apples(りんご)」または「orange(オレンジ)」の部分を「which fruit」に変えている点。

② 疑問詞は文の先頭に持ってくるというルールがあるのですが、「which」「fruit」は「修飾・非修飾」の関係があるため、2つの単語は切り離さず、セットで文の先頭にもってくる必要がある点。

③ 「like」という「一般動詞」を使った疑問文を作りたいので、「do」を使って質問文を作る点。

目的語が分からない時:「who」か「what」か「which」を使う

主語が分からない時、

  • 人であることが分かっているが「誰を」が分からない時は「whom」または「who」を使う
  • 人か物事かが分からない場合は「what」を使う
  • 人か物事かが分からないが、対象が限られている時「which」を使う

「whom」または「who」を使う場合

次の例文を使って見てみます。

You are speaking to Akira. (あなたはアキラに話している)

誰に話しているのか分からない場合、次のように疑問文を作ります。

To whom are you speaking? (誰に話しているの?)

この文ができるまでの過程を少し詳細に見てみます。

これまでと同じように3つポイントがあります。

① 「誰に」が分からないので「Akira」の部分を「whom」に変える点。

② 疑問詞は文の先頭に持ってくるというルールがあるのですが、「to Akira」といった前置詞+名詞は切り離すと分かりずらくなるため、2つの単語は切り離さず、セットで文の先頭にもってくる点。(但し、若干文語的な言い方)

③ 「be動詞」を使った疑問文を作りたいので、「主語」と「be動詞」の位置を逆転させて質問文を作る点。

「to whom」という言い方は若干文語的で、口語においては以下の言います。

Who are you speaking to? (誰と話しているの)

この文でのポイントは、

①「whom」ではなく「who」を使っている点。

②「to」という前置詞と「who」を切り離して、文の最後に「to」が置き去りになっている点。

「what」を使う場合

次の例文を使います。

You like apples. (あなたはりんごが好きだ)

ここで「何を」好きなのか分からない場合、次のように疑問文を作ります。

What do you like? (あなたは何が好きですか)

これも今までと作成過程は同じです。

① 「何が(何を)」が分からないので「apples」の部分を「what」に変えている点。

② 疑問詞は文の先頭に持ってくるというルールがあるの「what」を文の先頭にもってくる点。

③ 「一般動詞」を使った疑問文を作りたいので、「do」を使って質問文を作る点。

「which」を使う場合

次の例文を使います。

You like apples. You don’t like orange. ( あなたはりんごが好きだ。オレンジは好きではない)

「you(あなた)」が好きなのがりんごなのかオレンジなのか分からない場合、次のような疑問文を作ります。

Which do you like? (どちらが好きですか)

または次のようにすることもできます。

Which do you like, apples or oranges?

これも今までと作成過程は同じです。

① 「どちらが(どちらを)」好きなのか分からないので「apples(りんご)」(または「oranges(オレンジ)」)の部分を「which」に変えている点。

② 疑問詞は文の先頭に持ってくるというルールがあるの「which」を文の先頭にもってくる点。

③ 「一般動詞」を使った疑問文を作りたいので、「do」を使って質問文を作る点。

まとめ

今日は、疑問詞を使った疑問文を見てきました。

主語が分からないのか、「誰の」「何の」「どちらの」が分からないのか、目的語が分からないのかによって、人に関する疑問詞を使う場合には「who」「whose」「whom/who」と形を変えますが、人か物事かわからない場合に使う「what」「which」は形を変えません。

疑問詞は文の先頭に持ってきて、疑問詞の後は疑問文の形を作るようにします。

疑問詞が主語になる場合には、疑問詞の後ろを疑問文にする必要はありません。

疑問詞を使った疑問文はよく出てきますので、是非覚えるようにしましょう!

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