【概要】
今日は、修飾語を含むパート「副詞」についての説明です。
<基本英文法のフレームワーク>
文を作るとき、主語、述語、目的語・補語まで完成させれば、一旦は文の骨格が完成します。
しかし、それだけでは伝えたい意味が十分に伝わらない場合が多いので、「修飾語」を加えて意味を補って、本当に伝えたいことに近づける、というのが通常です。
今日は、文に意味を付け加える役割を果たす修飾語のうち、副詞について説明します。
副詞とは:本当に伝えたいことは副詞に込めろ!
副詞とは、名詞以外、特に動詞と形容詞を修飾する語のことです。
これだけだと、「へ~、そうなんだ」としか思わないかも知れませんが、副詞をわざわざ使う理由があるから使うわけで、副詞を使うとそれなりの効果があるんですね。
例をあげます。
- I can run. (私は走ることができる)
- I can run fast. (私は「速く」走ることができる)
「fast」は「速く」という意味の副詞で、「run」という動詞を修飾する語です。
上の英文では、単に「走ること」自体の能力があることを言っていて、「で?」と聞き返されそうです。ですが、下の例では「速く」という副詞を入れることで、単に「走る」だけでなく、「速く」走れるんだ、と「速く」の部分を強調したい文となります。つまりこの部分が本当に言いたいこと、伝えたいことだ、と言う話し手の思いが伝わってきます。
もう一つ例をあげます。
- She is beautiful. (彼女は美しい)
- She is very beautiful. (彼女は「とても」美しい)
「very」は「とても」という意味の副詞で、形容詞「beautiful」を修飾する語です。
上の英文では、単に「美しい」ということを言っていますが、下の例では「とても」という副詞を加えることで、伝えたい部分が少し変わって、「奇麗は奇麗でも、すごい奇麗なんだよ」と、強調したいのは、この「とても」という部分だ、という話し手の思いが伝わってきます。
このように副詞を含む修飾語は、文法的な側面からみた場合には必ずしも必要ではないものの、文の表現の幅を広げ文を豊かにするだけでなく、本当に言いたいことを伝えることのできる、とても便利なことばと言えます。本当に言いたいことがある時には副詞など「修飾語」を使って表現することが多い、と言えます。
逆に言えば、相手の言いたいは、副詞などの修飾語にあり、と言うこともできます。
このように、修飾語は意味の上でとても大切な役割を果たします。
副詞の位置:形容詞を修飾する場合
副詞などの修飾語は、主語や動詞、目的語、補語といった文の骨格を形成する働きに比べ、文中での位置がガチガチに決まっているわけではありません。
文のなかで、いくつかの場所にちらばって出てきますので、頭を悩ませる要素の一つです。
まずは、形容詞を修飾する副詞の位置を見てみましょう。
She is very beautiful.
のように、形容詞を修飾する副詞の場合、通常は形容詞の直前に置かれます。
- You are absolutely right. (君は「絶対的に」正しい)
この「absolutely(絶対的に)」は「right(正しい)」という形容詞を修飾する副詞です。
- It is quite funny. (それは「かなり」面白い)
この「quite(かなり)」は「funny(面白い)」という形容詞を修飾する副詞です。
いずれも、修飾する形容詞の直前に置かれています。
副詞の位置:動詞を修飾する場合
形容詞を修飾する場合には、原則として、副詞は形容詞の前に置かれます。
しかし、動詞を修飾する場合には、副詞を置く位置として
- 文の末尾
- 動詞の直前
- 文の先頭
の3つの可能性があり、正直これは、副詞によってばらばらで、一つ一つ覚えていくしかありません。
しかし、頻出頻度としては、
- 文の末尾
- 動詞の直前
- 文の先頭
の順番であると思います。
また、傾向としては、
- 原則は文の末尾に副詞を置く
- 頻度を表す副詞など、一部の副詞は動詞の前に置く
- 特に副詞を強調したい時に文の先頭に置く
といって良いでしょう。
「1.原則は文の末尾に副詞を置く」の例
I can run fast.
のように、動詞を修飾する場合は、通常は文の最後に副詞を置きます。
- I will eat lunch tomorrow. (私は「明日」昼食を食べるつもりだ)
「tomorrow」は「明日には」という意味の副詞で「eat(食べる)」という動詞を修飾しています。
- You may drink water now. (君は「今」水を飲んでも良い)
「now」は「今」という意味の副詞で「drink(飲む)」という動詞を修飾しています。
このように、通常副詞は、動詞を修飾する場合には文の末尾に置きます。
「2.頻度を表す副詞など、一部の副詞は動詞の前に置く」の例
頻度を表す副詞とは、
- always(いつも)
- usually(たいていは)
- often(たびたび)
- occasionally (ときたま)/ sometimes (ときどき)
- rarely(めったに~しない)
- never(決して~ない)
といった副詞です。これれは通常動詞の前に置きます。
ちなみに、上から頻度が多く、下に行けば行くほど頻度が少ないという意味の副詞となります。
- I always eat lunch. (私は「いつも」昼食を食べる)
- I usually eat lunch. (私は「たいてい」昼食を食べる)
- I often eat lunch. (私は「たびたび」昼食を食べる)
- I occasionally eat lunch. (私は「ときたま」昼食を食べる)
- I sometimes eat lunch. (私は「ときどき」昼食を食べる)
- I rarely eat lunch. (私は「めったに」昼食を食べ「ない」)
- I never eat lunch. (私は「決して」昼食を食べ「ない」)
このように、頻度を表す副詞など一部の副詞は、動詞の直前に置かれます。
「3.特に副詞を強調した時に文の先頭に置く」の例
- Tomorrow I will eat lunch. (明日は、私は昼食を食べるつもりだ)
「tomorrow」は「明日は」という意味の副詞で、ここでは「eat(食べる)」という動詞を修飾しています。
文頭に置くことで、「明日は」という意味を強調しています。
このように、特に副詞を強調したい場合には、副詞を文の頭に置くこともあります。
まとめ
- 副詞などの修飾語は、文法的には不要であるものの、本当に伝えたいことを伝える、意味の上でとても大事な働きをする。
- 副詞とは名詞以外を修飾する語、特に動詞と形容詞を修飾する
- 形容詞を修飾する場合には副詞を形容詞の直前に置く
- 動詞を修飾する場合には、副詞の文中での位置は単語によって異なるが、一般的には以下のような傾向がある
- 原則文末に置く
- 頻度を表す副詞など一部の副詞は動詞の直前に置く
- 副詞を特に強調したい場合は文頭に置くこともできる
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