【概要】
「beautiful」という単語があります。
「きれいな」という意味で、品詞で言えば「形容詞」です。
「She is beautiful.」 と言えば、「彼女は美しい」という意味です。
主語+述語+補語という第3文型の文です。
つまり、「beautiful」という単語は、品詞で言えば形容詞であり、上の文では補語の働きをする、ということになります。
この「beautiful」という単語は文中では主語にはなれません。
なぜでしょうか?
それは形容詞だからです。形容詞は正式な文では、決して主語にはなれません。
主語になれるのは名詞・代名詞だけだからです。
このように「どの品詞が文の中でどのような働きを担えるのか?」あるいは「担えないのか?」を知ることは、今後文を読解していくうえで、極めて重要になります。
これ程重要なことを、学校ではまとめて時間を取って教えてくれることはありません。授業を受けていく過程でなんとなく説明されるだけです。
品詞と文中での働きの関係を一度まとめて説明を受けていれば、もっと文章読解を学ぶ時に上達が早かったのではないか、と強く感じます。
今日は、ここで明示的に「品詞」と「働き」について、じっくり解説したいと思います。
そもそも「品詞」「働き」ってなんだ?
品詞とは、単語がそもそも持っている意味と性質で分類した時の、各グループに付けられたグループ名のことです。
例えば、「名詞」とは、人や事物の名前を表す語ですし、「形容詞」とは名詞や代名詞を修飾する語、といった具合です。
文の中での働きとは関係がありません。
一方、「働き」とは、文のなかでどのような役割を担うのか、といった文中での役割につけられる名前です。
例えば、「主語」と言えば、述語が表す動作や状態の主体という役割を果たしますし、「述語」と言えば、主体が行う動作や主体の状態を表す役割を果たします。
「品詞」も「働き」も、同じ単語のことを言っているのですが、単に別の角度から見た時の分類方法の違いであることが分かります。
これが、品詞と働きの関係です。
「品詞:10種類」と「働き:5種類」
まず品詞についてざっとおさらいします。
英語には品詞が以下10種類があります。
- 名詞
- 冠詞
- 代名詞
- 前置詞
- 形容詞
- 動詞
- 助動詞
- 副詞
- 接続詞
- 間投詞
次に「働き」です。
文での「働き」には以下5種類あります。
- 主語
- 述語
- 補語
- 目的語
- 修飾語
「品詞」「働き」のなれる・なれない関係
ここからが本日のメインです。
品詞には、文中での働きに「なれる・なれない」という特性があります。
先ほど言ったように形容詞は補語にはなれるが主語にはなれない、といった特性です。
これを一度整理してみます。
<品詞の、文中での「働き」になれる・なれない関係>
- (1)主語になれるのは、品詞で言えば、名詞と代名詞だけです。それ以外の品詞は主語になれません。
- (2)述語になれるのは、品詞で言えば、動詞だけです。それ以外の品詞は述語にはなれません。
- (3)目的語になれるのは、品詞で言えば、名詞と代名詞だけです。それ以外の品詞は目的語にはなれません。
- (4)補語になれるのは、品詞で言えば、名詞・代名詞と形容詞だけです。それ以外の品詞は補語にはなれません。
- (5)修飾語になれるのは、品詞で言えば、動詞以外全てです。動詞は述語にしかなれません。
名詞の活躍ぶりと動詞のがんこさを感じで頂ければと思います。
まとめ
品詞の、文中での働きに「なれる・なれない」という関係は、今後英文を読み解いていくにあたり、とても重要なルールとなりますので、是非頭に叩き込んで欲しいと思います。
特に、
- 主語になれるのは名詞・代名詞だけ
- 動詞は述語にしかなれない
この2つは非常に重要なルールとなりますので、これだけでも今日覚えて欲しいと思います。
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