【概要】
文を作る時に、まず、最初のステップとしてやることは、肯定文を作るのか、否定文を作るのか、疑問文を作るのか、といった「文の種類」を決めることです。
<図1.基本英文法のフレームワーク>
文の種類には、全部で4種類あり、そのうちの一つが命令文となります。
<図2.文の種類>
命令文には、
「~でありなさい」「~しなさい」といった、肯定的に命令する文と、
「~であらないでださい」「~しないでください」と、否定的に命令する文があります。
今日は、肯定・否定、両方の命令文を見ていきます。
命令文の基本ルール
肯定命令文を作る際のルールは3つだけです。
1.主語がいらない
2.「動詞の原形」から文を始める
3.時制は現在のみ
否定命令文を作る際のルールも3つだけです。
1.主語がいらない
2.「Don’t + 動詞の原形」から文を始める
3.時制は現在のみ
とても簡単ですね。
英語で主語がなくても許されるのは、この「命令文」だけですので、かなり特殊な文と言えます。 主語がいらない理由は、常に命令している相手は「あなた」であり、主語が分かり切っているから不要になった、と言われています。
さっそく具体的に見ていきましょう。
肯定命令文の作り方
動詞には2通りしかありませんでしたね。
「be動詞」と「一般動詞」です。
<図3.基本英文法のフレームワーク(再掲)>
「be動詞」を使った肯定命令文
「be動詞」は、主語の状態を表す時に使う動詞で、主語の人称と時制によって形が変わりますが、原形は「be」一つです。
<図4.be動詞>
ですから、be動詞を使った肯定命令文も「be」から始めます。
例:Be brave. (勇敢でありなさい。 → 勇気を出しなさい。)
有名なクラーク博士が言った言葉、
Boys, be ambitious! (少年よ、大志を抱け!)
は有名ですね。
これも、be動詞から始まる命令文です。
「Boys」は「少年たちよ」と呼びかけの言葉ですから、主語ではありません。
「ambitious」は、「野心的な」という形容詞ですが、「大志を抱け!」なんて、かっこよく訳されてますね。
「一般動詞」を使った肯定命令文
一般動詞とは、「~する」という、主語が行う行為・動作を示すことばです。
例:Run! (走れ!)
動詞の原形を置けば文になるので、これでも立派な文となります。
警察が銃を構えて、犯人に向かって言う言葉は、
Freeze! (動くな!)
です。
「freeze」は「凍る」という動詞ですが、凍ったように動くな!という意味になるわけですね。
否定命令文の作り方
否定命令文を作る際のルールは3つだけでしたね。
1.主語がいらない
2.「Don’t + 動詞の原形」から文を始める
3.時制は現在のみ
「be動詞」を使った否定命令文
Be動詞を使った否定命令文だけは、かなり特殊で、なぜか
「Don’t be~.」
という形をとります。
例:Don’t be afraid. (こわがらないで下さい)
本来であれば、be動詞を否定する場合は、
Be動詞 + 否定を表す「not」
という形をとりますね。
例: I am not afraid. (私は怖がっていません)
なぜか、命令文の時だけは、
「Don’t be~」
という形をとります。
ここがとても特殊です。
「一般動詞」を使った否定命令文
一般動詞を使った否定命令文も、
Don’t + 動詞の原形
という形をとります。
一般動詞を否定する場合、普通の文でも現在形の場合、「don’t + 動詞の原形」という形をとりますので、この点は理解しやすいですね。
例:通常の否定文
I don’t speak English. (私は英語を話さない)
例:命令文
Don’t speak English. (英語を話さないで下さい)
まとめ
以上をまとめて見ると次のように整理できます。
図4.命令文の形
be動詞を使った否定命令文だけ特殊ですが、後は簡単ですね。